お知らせ

【活動報告】高校生が福祉を伝える!高校生が藤沢市内の障がい福祉を取材し、共生社会のあり方を考える(第1回目)

昨年度に引き続き、神奈川県立藤沢清流高校とのコラボレーションが始まりました。

「社会福祉基礎」の授業を履修している16名の高校3年生が対象です。共生社会について考える座学をはじめ、高校生自身がテーマを決めて藤沢市内の障がい福祉を取材し、Ana Letterを通して発信していきます。

※昨年度の様子はこちらから(1回目2回目3回目生徒インタビュー①生徒インタビュー②

藤沢清流高校とのコラボレーション

藤沢清流高校には自由選択科目「社会福祉基礎」があり、生徒自らが福祉に関心を抱き、学習できる環境が整っています。今年度も「社会福祉基礎」の授業を3日間いただき、藤沢の福祉や共生社会のあり方を考える講義、藤沢市内の障がい福祉に関わる方へのインタビュー、Ana Letterの記事を作成し情報発信をおこなっていきます。

この取組みは、次世代を担う高校生自らが藤沢の福祉に関心を抱き、高校生の視点で障がい福祉を捉え、高校生の言葉で発信していくことを大切にしています。また、これを機に、藤沢清流高校の生徒たちが藤沢市とさらにつながってくれたらと願っています。

全体の流れ

この授業は、以下のように、1日2コマ、全3回で実施します。

・第1回[2024年5月16日(木)]
ゲームを用いながら、心のバリアフリーや共生社会のあり方を考えるきっかけづくりをおこなう。8月におこなうインタビューに向けて、藤沢の福祉や取材の心得についても授業の中で触れていく。

・第2回[2024年8月29日(木)]
藤沢市内で障がい福祉と関わる方を中心にインタビューにご協力いただき、学校内で生徒自らが各々作成した質問項目をもとにインタビューをおこなう。

・第3回[2024年9月5日(木)]
インタビュー内容をもとに記事を完成させて、生徒自身が抱く、地域福祉や共生社会についての考えを伝える。

1回目の様子を紹介!

授業の内容

第1回目は、障がいのアナが実施する、共生社会を考える講義に加え、みんなでゲームをしました

今年は、社会課題を解決するためにゲーム制作をしている方々をゲストに迎え、生徒たちは「ゲームの面白さが福祉につながるんだ!」とビックリ。あっという間に、ゲームの夢中に吸い込まれました。

  • 講義(共生社会を考える)
  • 企業紹介とゲームタイム
  • 講義(Ana Letterについて)
  • 感想

講義(共生社会を考える)

使用したスライドの一部を紹介します。前半では、障がいや心のバリアフリーについて、お話ししました。

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企業紹介とゲームタイム

ゲストに来てくれたのは、株式会社セガ エックスディーの川﨑誠さん、春日遥さん、株式会社Omnihealの宮﨑海理さんです。それぞれの会社紹介、そして、セガエックスディーの取組みでもある「ゲーミフィケーションで、企業や社会の課題を解決する」というお話を伺いました。

ゲームがもつワクワク感などを活かし、社会課題を解決していこうというものです。授業のなかでは、二社で開発したゲーム「ゼツミョーション」「うんこメンコ」を使って、遊びました。

ゼツミョーション

社会課題「相手の気持ちを読み取る」に着目して制作された【ゼツミョーション】

イベントカードをめくり、そこに表情がつきます。さて、今、この子はどんな気持ちかな?

グループ内でひとり「親(ゲーム上の進行役)」を決め、その親が考える、さまざまな「感情」を想像して、点数を稼いでいきます。

(※ゲーム開発の背景など、詳細はこちら

「ゼツミョーション」をやってみて、どうだった?

みんなの考えを当てるのが楽しすぎた。よく話す子だからこそ、わかることもあったし、面白すぎ!普通に買って、遊びたい!

すげぇ、魂賭けているし、表情やカンジョーシチュの拡張パックを求む。ゼツミョーションは「親」と「子」の対戦型で賭けチップ青天井とかもできて、いろいろやりこみがいがあると思いました。

漢字がなくて、ひらがな、カタカナで書かれていて、「小さい子向け」だと改めて感じられた。色が多くて可愛くて楽しかった。相手の考え方、感覚に触れられて楽しかった。

「このシチュエーションのときだったら、この感情でしょ」と思っていても、表情が変わることで、よりこうだとなるものもあれば、全然わからないものができて面白かった。

お題の絵とそれに合わせる顔で想像できる感情異なり、相手がどういうふうに感じるのかを知るのにも、うってつけだなと思った。ポイントがなくなるか、賭けるかの考え方でも頭を使うから、園児にやらせても面白そう。

「子ども向け」と舐めていたが、コミュニケーションや親の考えを読むなど、やる内容が深く、とても難しかった。でも、それ以上に面白く、広い年齢で楽しめるので、とても良かった。

人によって考えた感情が違っていて、自分ではあまり思わないような感情があって楽しかった。1枚1枚表情もシチュエーションも違うから、このとき、この顔ならどんなことを考えているかを読み取る練習にもなった。

ゼツミョーションをやってみて思ったことは、ルール自体は簡単で覚えやすく、楽しくできると思った。顔が抜けているカードのところに書いてあることに、いろいろな種類の顔を入れてあげることによって、いろいろな感情ができて面白かった。

ゼツミョーションは、その顔の捉え方が人によって違うから難しかったけど、答え合わせのときに、「口が開いているから〜」とか「悲しかったら、もっと◯◯だと思うから〜」とか、その人の読み取り方を知ることもできるから、「なるほど!」と勉強にもなりました。

カードゲームは久しぶりに遊んだのですが、少ない感情と多様な表情、場面で気持ちを読み取るのは難しいなと思いました。でも、心理戦みたいで面白かったです。

シチュエーションと顔の組み合わせによっては簡単だし、逆に難しい組み合わせもあって面白かった。普段、カードゲームとか数人でやるゲームは苦手だったけど、これは楽しくて、やっていて嫌じゃなかったです。

相手がどう考えるかなど、難しかったけど、みんなでどう思うか話し合うと、いろいろな意見が出てきて面白かった。考えることが一人ひとり違うので、その都度「なるほど」と納得もしたし、そういう考えもあるのかと学べた。

ゼツミョーションは表情が違うだけで、相手が受ける感情が大きく変化した。表情は気持ちを伝えるのにすごく大切で、ゲームでそれを楽しく学べるから、すごく良いゲームだと感じた

いろいろな感情があって、「この場面でこの顔ってどういうこと?」となるなど、今の時代は、自分の親や大人の顔をうかがってしまう子が多いと思うから、それをゲームを通して学ぶことができる楽しいゲームでした。

最初、ゼツミョーションの説明を聞いた直後は、簡単だろうと思っていましたが、実際にやってみると、自分だけ思っていた感情と違ったり、逆に相手と自分の選んだ感情が違っていたりと、思いの伝わらない難しさやもどかしさ、少しの心細さなどを感じました。

今は同年代同士でゲームをおこなったので同意できましたが、もしもこのゲームを老人ホームでおこなったら、違う回答や違う考え方がもらえるのかなと思いました。たくさん経験してきた方だからこその意見も聞いてみたい。

うんこメンコ

社会課題「気持ちを整理・落ち着かせる」に着目して制作された【うんこメンコ】

力いっぱい「うんこ」を投げつけ、トイレと壊して得点を競います。

女の子も男の子も、白熱バトル!止まらない大爆笑で、こちらの声が届かないほどの大盛り上がりでした。

(※ゲーム開発の背景など、詳細はこちら

「うんこメンコ」をやってみて、どうだった?

「サウザン・ノック・W.C」という技をやろうとしたけど、ダメだったー。やっぱり、もっと大きい声のほうが良かったのかな?!

男子高校生のパワーに耐えれなかったので、要改善?

ただ投げるだけでなく、頭を使ってゲームをしながら、ストレスが発散できて良かった。友だちとメンコの投げ方をアドバイスしたり、考えたりできて、さらに仲が深まった。

すごくシンプルな動きなのに、さまざまな楽しみ方ができて、楽しかった。「トイレの中にメンコを入れられるか!」みたいなチャレンジとかやったら、楽しそうだと思った。

音がパンパン鳴って楽しいし、何より「うんこ」だから楽しい。年齢の低い子でも投げるだけで遊べるから、チームをつくってバトルをしても面白そう。さすがに男子高校生のパワーには耐えられなかったけど、長期間遊べそう。

体をめいっぱい動かせて、内容も奥が深く、やりこみ要素も多くて、とても楽しかった。

力いっぱい投げて、いろいろな方向に倒すのが楽しかった。普段、ストレスの発散の仕方がわからない人も、思いっきり投げて解消できると思った。

ゼツミョーションと同じく、簡単にできて、面白いイラストで興味が湧くような見た目になっていた。ストレスが溜まっているときにやると発散ができて、とても良いと思った。

ストレス発散になって、点数を競い合ったり、みんなで盛り上がることができて、楽しかったです!

学童のときにメンコはよく遊んでいたので、遊び方は知っていましたが、やっぱり「うんこ」となると面白くなっちゃうものなんですね(笑)。すごく楽しかったです。

力を入れすぎると変なところに飛んじゃうので、力の調節が難しかった。ストレス発散にすごく良かった。物に当たるくらいイライラするとき、すごく欲しいと思った。小さい子でも遊びやすそうだし、ルールも簡単で分かりやすかった。

からだ全体をつかっていて楽しかったし、みんなで勝負をしてて、すごく盛り上がった。倒し方によって点数が違うので、工夫などを考えられて良かった。

「うんこ」には顔もついているし、「うんこ」のインパクトが強い。力をたくさん入れるからストレス発散に良かったと思う。また、それを普通のメンコではなく、小さい子どもから楽しめる「うんこ」をキーワードにしてつくられているのが、みんなでワイワイできるポイントなのかなと感じた。

最初は全然シート内に当たらなかったけど、トイレを倒したとき、「ただ物を投げる」という動作だけだったのに、快感になった。いろいろな技もあり、それぞれ得点化される点が小さな子にとっても楽しめる点ではあるし、「動物を倒せ!」とかではなく、「トイレにうんこを投げる」という動作が良い意味で非日常的だから楽しめた。

メンコの力加減が難しかったが、広い年代で楽しめるゲームだと思った。

「ゼツミョーション」「うんこメンコ」、どちらも着目した社会課題に対するアプローチがありました。また、ゲームならではの「繰り返し、遊びたい!」「もっと上手くなりたい!」「工夫したい!」と心が動く要素がたくさんあったことが、生徒たちの感想から溢れています

ゲーム要素を取り入れることで広がる福祉の可能性については、インタビュー記事で後日紹介します!

講義(Ana Letter)

使用したスライドの一部を紹介します。後半では、共生社会のこと、Ana Letterが大切にしていることについて、お話ししました。

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ともに生きるために大切なこと

授業の最後には、全体を通して、「ともに生きる社会」をつくっていくために大切なことを考えてもらいました。

「共生社会」をつくっていくために大切だと思うことは?

障がいのある子と「遊ぶ」「出かける」となったとき、自分で「あの子が大変だからここはやめよう」と思うのではなく、「ここに行ってみたいんだけど、行けるかな?」と聞いてみる。

実際、私の友だちに歩行器を使っている子がいて、「無理そうだから」と思って誘わなかったり、近場にしていたので、それよりも、その子とちゃんと話していたら、「もっとたくさんお出掛けできたかも」と思うと、めっちゃ大切だなと思った。

お互いの価値を認め、片方が片方と利用する「寄生」ではなく、ともに寄り添い生きる「共生」を目指す気持ちをみんなが持つことが大切だと思う。自分も他人もきっと特別だから。

「思いやる心」「広い視野」をもって、どうすれば困っている人を助けることができるか、困っている人を減らせるかを社会全体が考えていくこと、「思いやり」が大切だと思う。

「障がい者だから」という考えをやめることが大切だと思う。ハンデがあるからできないことがあるということは、自分にはどうすることもできないけど、誰だってできないことはあるわけだから、「障がい者」という人ではなく、「これができない、苦手な人なんだ」と考えていくことが大切だと思う。

障がいがある人たちのことをしっかりと誤解なく理解して、それに対して、深く考えて行動することを多くの人ができるようになれば、思いやりや気遣いがどんどん他の人に広がって、社会全体が良くなると思うし、手伝いとかが自然に起きるようになると思う。

知らないこと、わからないことをそのままにせず、本人に聞き、理解することが一番大事だと思う。

偏見や想像で終わらせずに、しっかりと相手とコミュニケーションをとること。あとは、無理にではないけど、人と関わろうとする姿勢も大切だなと思った。

最初から不自由のある人を否定するのではなく、聞き方ややり方などを変えて、みんなが楽しくいろいろなことをできるようにするのが、とても大切なことだと思う。

街中で障がいのある人が身につけているものやマークなど、気になったものがあれば、「何だろう?」で終わらせずに調べることも大切だなと思いました。

気になったことに、自分から興味をもち、知ったことを家族や友人に伝えることで、自分だけでなく、周りの人も福祉の知識を広げることができるなと感じました。

障がいのある人、ない人、両方に目を向けること、聞いたことや感じたことをしっかりと伝えていくこと、当事者の人は少ないけれど、その人たちの意見も大切にすること。

勝手に見た目などで、「これは無理だろう」と決めつけたり、思い込みをしないで、コミュニケーションをとって、ちゃんと意見や考えていることを聞いて、常に協力しあう、一人ひとりが思っているだけでなく、行動できるようにすることが大切だと思った。

みんな、お互いに助け合い、支え合うことが大切だと思う。自分ができても、他の人はどう感じるかも意識して考えることが大事だと思った。まず相手を知ろうとすることも大事。決めつけないで、まずコミュニケーションをとってみる!!

どんな人であろうと、相手は同じ人間で感情があって、意見の押しつけや否定は、相手とさらなる壁をつくってしまうと思った。受け入れられずとも、否定しないで、自分の考え方を押しつけないで、相手の気持ちを思いやろうという心がけは大切だと思った。

工夫をして、相手と自分で一緒に考えていくことが大切。自分のなかにある固定観念が全員に共通ではないし、自分と違うことを相手にわかってもらい、相手にも自分の考えを受け入れてもらうことも大切。声を届ける。誰の価値観も受け入れる。

勝手な思い込みをしないこと(例:きっと一緒に行けないよね、できないよね。もしかしたらできるかもしれないし、代替案を持っているかもしれない)。必要な知識を持っておくこと。段差の隣にスロープをつける。障がい者の意見を弾圧しない。届いていないふりをしない。

授業の感想

●ゲームとかもあって、すごく楽しかったです。障がいがあるからといって、遊べないわけではないし、もしかしたら、遊びたいかも知れない。でも、説明するときに声が聞こえなかったらと思ったら、手話を勉強したいなと思いました。

●セガがこういう道に進んでいたと知り、驚いた。伝えることは障がいの有無に関わらず、人類にとってとても大切なことなので、胸に刻んでおきたい。まずは人との対話を大切にして、偏見を持たず、「個」として考えて、人と関わろうと思った。

●ヘルプマークを持っている友人がいるから、障がい者がもともと身近な存在であることは認識していたが、「障がいとは?」の講義で、なおさら身近な存在だと気づかされた。また、ゲームを通して、問題点・改善したい点を解決できるのが今までにない発想で楽しかった。また遊びたい!

●直接、手を貸すことしかできないと思っていたけど、まるで関係ない分野からでも支えることができると分かった。大切なのは、みんなでやるために何ができるか、どうしたら良いかと考えていくことなのではないかと思った。

●障がいのある人たちに対するコミュニケーションが、難しい手話やジェスチャーだけでなくて、ゲームを一緒にやることで仲を深めたり、その人がやっていることを真似して、お互いにお互いのコミュニケーションの手段を知れるのかなと思った。

●福祉の場で働いている方に、直接、話を聞けることはなかなかないので、とても良い経験になった。今からでも実践できることを多くお話ししてもらえたので、これから、そういう方に会えたときに実践できるよう、努力するよう、がんばります。

●障がいのある人にとって、何が障がいとなっているかを詳しく知ることができた。身体だけでなく、周囲の意識や環境をもっと整えることで、みんなが暮らしやすい社会になっていくのかなと思った。2つのゲームをしてみて、さまざまな障がいがある人でも、みんなと同じように楽しく遊べる、分かりやすくてやりやすいゲームがあれば、新しく、人とのつながりを増やすこともできると思った。

●「障がいについて考える」というのを最初に聞いて、少し重い内容なのかなと思ったけれど、考え方をポジティブにして、否定するのではなく肯定をするというのがとても良いと感じられた。授業の途中にゲームがあって、そのゲームもただ遊ぶのではなく、障がいのある人もどうやったら参加できるかなどを考えながら遊べたので、とても面白いし、難しいような簡単なようなことをやったんだなと思った。

●エレベーターに低いボタンがあったり、電車の電光掲示板があるのは、障がいがある方でも安心に乗れるようにつくられたものということを知って、身近に自分が知らないことがたくさんあるなと思いました。障がいのある方がもっと快適に生活できるように、今はどんな改善が必要なのか、いろいろな人と話せるようになれればいいなと感じました。

●来校してもらって、話を聞くという機会はあまりないので、貴重なお話をたくさん聞くことができたので、とても良かったです。ゲームやおもちゃの制作をしている人たちも、いろいろなことを考えて商品化していて、知識の浅い自分にとっては、とてもすごいことだと感じました。小川さんの話を聞いて、障がいに対しての考え方や受け取り方をまた違う視点で見ることができるようになりました。すごく楽しかったです。

●今までになかったような考えを聞くことができて刺激になりました。ゲームは小さい子や障がいのある人でも分かりやすく、簡単で、すごく面白かった。物理的なバリア、制度的なバリア、文化・情報面でのバリア、意識上のバリア、この4つのバリアが今後なくなるためには、まず一人ひとりの考えが今の考えから変わらなくてはいけないと思った。物理的なバリアの場合だと、建築する時点より前の、予定や仮などの時点で「おしゃれだから」なども大事だけど、おしゃれだけでなく、バリアフリーなどをしっかり視野に入れていくなど、少しでも考え方や意識が変わることがこれから大事になると思った。

●無意識的に、相手のことを決めつけてしまうことが、今考えると「ある」と思ったので、まず相手と話し、相手を知ることが大事なのだと改めて思えた。普段、自分が何気なく使っているものも、「こういう人が使ったら、どうなんだろう」など、お互いに支え合って生活するのを意識したいなと感じた。

●生きるうえで世の中にはいろいろな人がいて、言葉が通じないこともあるが、相手は人で、気持ちがあって、お互いがお互いを思って生きたいと思った。お話では、「車いすだから、◯◯できないよな。じゃあ、声は掛けないでおこう」と考えても、「実は手段を変えれば、参加できた」とあった。少し違うが、自分の友だちはアレルギーがあり、「周りが気を遣いすぎるのが逆に嫌だ」と思うこともあるのか気になって聞いたことがあり、そのとき「全然、むしろ嬉しい」と言ってもらえて、「聞いて良かった」と思ったことがあるので、否定せず、押しつけず、決めつけずに生活したいと思う。

●今回もっと座学のようにいろいろな事例とかをお話されて、2時間が終わるのかなと思っていました。でも、企業さんたちからも話を聞き、課題をもとに「よりよくなるために改善しよう」とゲームがつくられていて、実際に体験できました。体験することで、自分になかった考えが生まれるし、他にもいろいろな悩みを抱えた子がいると思うし、自分はゲームをつくる企業に進むわけではないけど、保育の場で悩む子どもたちの現状とかを伝えることができる職業ではあるから、今日の授業を通して、自分のなかにも新たな考えができる良い場面だと思いました。

●4月からの合理的配慮の義務化を今日まで知りませんでした。私自身、重度の犬猫アレルギーを抱えているので賛成しているけれど、いろいろな複雑さを今回知ることができて、もっと日頃から調べていこうと思いました。メンコゲームでは、最初は「どうしてメンコ?」と思いましたが、「癇癪や暴力性をメンコに込める」という意味を聞いて、思わず「そんな手があったのか!」と驚きました。授業を通して、この人に障がいがあるのではなくて、環境が障がいだという考え方に、初めて触れて、今後もこの考え方と大切にしていこうと思いました。

今後の予定

次回は、8月と9月に2週連続で、2コマの授業をおこなう予定です。その中で、インタビューと記事作成をおこないます。1回目の授業を受けて、生徒たちはインタビューしたい相手として、「児童相談所職員」「理学療法士」「知的、発達に障がいのある子のお母さん」「聴導犬・盲導犬のトレーナー」を選択しました。

今後、障がいのアナでは、上記の方々を探し、お声がけをしていきたいと思います。読者の皆さんのなかで、該当し、「高校生が福祉を伝える!」にご協力いただける方がいらっしゃいましたら、ご連絡をいただけると嬉しいです。

6/15まで読者アンケート実施中。ぜひご協力をお願いします!

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WRITER

小川 優

大学で看護学を学び、卒業後は藤沢市立白浜養護学校の保健室に勤務する。障がいとは社会の中にあるのでは…と感じ、もっと現場の声や生きる命の価値を伝えたいとアナウンサーへ転身。地元のコミュニティFMをはじめ、情報を発信する専門家として活動する。

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