【活動報告】法務省「知っていますか?障害者差別解消法」(ナビゲーター)

2025年4月10日、法務省のYouTubeチャンネルに「知っていますか?障害者差別解消法」が公開されました。この動画制作にあたり、障がいのアナはナビゲーターとしてご一緒することができました。
障がいの社会モデルや合理的配慮など、福祉など一定の分野では当たり前の事柄になりましたが、その分野から少し離れると、まだまだ当たり前とは程遠い世界観を目の当たりにします。
「だいたい分かるから」と思っている方も、ぜひ、この機会に動画と向き合う時間をつくってみてください。動画を見る30分間で、社会の見え方が変わってくるはずです。
令和6年4月1日、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号。以下「障害者差別解消法」という。)」の改正法が施行され、民間事業者においても合理的配慮の提供が義務化されました。
この作品は、合理的配慮の提供や環境整備が求められる民間事業者の方を主な対象として、障害者差別解消法の目的や改正のポイント等について、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針(令和5年3月14日閣議決定)の情報を交えながら解説し、障害を理由とする偏見・差別の解消に向けた取組の重要性について理解を深めることを目的とした映像教材です。
人権ライブラリー「知っていますか?障害者差別解消法」資料内容より
法務省「知っていますか?障害者差別解消法」
法務省のYouTubeチャンネルからご覧いただけます。
上段が【字幕なし・副音声なし】、下段が【字幕あり・副音声あり】です。両方の動画を比べていただけると、情報保障をするために必要な字幕や副音声の入れ方の参考になると思います。ぜひ、字幕や副音声が必要ではない方も、ご覧いただき、知っていただけると嬉しいです。
【企画】法務省人権擁護局/(公財)人権教育啓発推進センター
【制作】株式会社桜映画社(時間:31分、2024年)
動画を見る30分間
動画を見るとき、倍速で再生速度を早めて、時短で見る人もいると思います。タイムパフォーマンスも良く、むしろ頭に入るという人もいます。30分間という長い時間、じっと動画を見ているのが耐えられないという人もいると思います。
さまざまな部分に「人それぞれ」がありますので、ここでする話は、あくまで私の価値観です。
自分とは異なる価値観のものに触れるときは、できるだけ時間をかけて見たり聞いたりすることをお勧めします。その理由は価値観はそう簡単に広がってくれないからです。頭で理解ができても、心が追いつくには時間がかかります。
再生速度でいえば、できれば【標準】にセットして見ていただきたい。ただ、30分間の連続再生が苦しければ、数回に分けて再生したり、倍速であれば、複数回見たりすることもお勧めです。
2016年に障害者差別解消法が施行され、2024年には改正法が施行されました。10年近く経っても、この動画のように社会が変わっていかないのは、「自分とは関係のない世界の話」もしくは「頭で理解する」で終わっている人が大勢いるのではないかと思います。それでは、この法律を大切に思う人とそうでない人との間にある心の溝は広がるばかりです。異なる価値観と向き合うのは体力も時間もいることですが、「頭で理解する」の一歩先にある「心が追いつく」瞬間まで、ゆっくりと向き合ってくれることを願っています。