【藤沢清流高校】看護師として働く、富永崇之さんにインタビュー!

この記事は、県立藤沢清流高校で社会福祉基礎の授業を受ける生徒が作成したインタビュー記事です。看護師の富永崇之さんのプチ講演を受けて、3年生のりんさん、ゆのさん、そらさん、かなうさんが質問内容を作成し、取材をおこないました。
参考記事:
高校生が福祉を伝える!:1回目(授業)、2回目(インタビュー)、3回目(記事作成)
富永崇之さん
1981年静岡市生まれ、藤沢市在住。経済学部卒→健康食品営業という道を歩んでいたが、急性脳症で寝たきりになった長男を支えるために、介護福祉士を経て看護師に転身した。現在、株式会社キャリアドライブ医療介護サービス事業部ハートケア湘南訪問看護リハビリステーション所属。病気や介護で大変なとき、誰もが「ひとりじゃない」と思えるサポートを届けられるように活動中。
【プチ講演の内容】
自分の子どもが病気を患ったことをきっかけに人生が転換した体験や家族のこと、看護師の仕事内容や学生に向けたアドバイスなどをお話してくれました。
看護師の仕事内容を教えてください。
「保健師助産師看護師法」では療養上の世話と診療の補助と定められています。仕事内容は働く場所によって様々で、医師の診察や手術をサポートしたり、医師からの指示をもとに病棟の患者さんや在宅・施設の利用者さんをケアしたりします。
イベントに派遣されるイベントナース、暴力や虐待の被害者あるいは加害者を支援するフォレンジック看護という仕事もあります。
看護師という職業の魅力は?
1つ目は「ありがとう」と直接言ってもらえることで、励みになります。2つ目はお給料が安定していること。3つ目は看護師を必要とする場所なら、どこでも働けることです。たとえば引っ越しても、仕事を見つけやすいです。
入学するまでにやっておいたほうがいいことは?
とにかく課題の量が多いので、自分を癒す方法をいくつも見つけておくといいです。私の場合は好きな音楽を聴いたり、散歩をしてリセットしてました。
入学すると解剖生理学といって、人体について猛勉強することになるので、漫画やアニメや動画などでイメージできるようにしておくといいと思います。『はたらく細胞』は名著で、読んでおくと国家試験で何点か稼げますよ。
看護師になってからやったほうがいいことは?
抱え込まないで、人に話すこと!看護師に限らず、どんな職業であってもです。雑談と相談を合わせて「雑・相(ざっそう)」と言いますが、これがとにかく大切。難しく考えず、「ちょっと聞いてよ」と声を上げましょう。それだけで悩み事の半分は解決します。
なぜ、訪問看護をやろうと思ったか?
病気や障害を抱える人たちの生活を支えたいと思ったからです。病院は病気や怪我を治して生命を救います。ただ、退院してからも人生は続きます。そんな人たちの生活を守る仕事がしたくて訪問看護を選びました。
社会に出たあとに、看護学校に行ったときの苦労や楽に感じたことは?
大変だったことは年齢による壁で、実習では「あなたが若かったら合格にしたんだけど」と言われて再実習に臨んだこともありました。若い方が成長や伸びしろが大きいので、それ以上に努力や工夫をしなければ評価されにくいということでしょうね。
逆に楽だったことは、10代の頃と比べて勉強が楽しかったことです。実習は苦手でしたが、学科は苦になりませんでした。
家庭との両立は?
時間管理が重要です。やみくもに努力するのではなく、工夫するという考え方のほうが「次、がんばろう」という気持ちに切り替えられます。トライ&エラー、そしてトライですね。あとは燃え尽き症候群にならないように、上手に自分をいたわること。
話が脱線してしまいますが、私は幸せホルモンの分泌を促す習慣を大切にして乗り切りました。人に親切にすること、「ありがとう」と感謝することで、オキシトシンとセロトニンが増えます。そうすると気持ちが前向きになるので、工夫やアイディアが出やすくなって、物事がうまく運ぶようになるのかなと思います。余談でした。
訪問看護はどんなことをするのか?
たとえば、インスリンが自分で打てない方には週1で打ちに行ったり、お薬の飲み忘れが多い方にはお薬カレンダーにセットしに行ったり、排便が自分で出せない方には浣腸しに行ったりします。いわゆるご自宅だけではなくて、入所施設に訪問することもあります。
入院しないで病気を治そうという方には、医師の指示で毎日点滴に行ったりもします。私の職場では、障がい児の通学支援で付き添ったり、身体が不自由な方の外出支援を行なうこともあります。
高校生や若い世代に伝えたいことは?
無理に努力して頑張るよりも、自分を大切にしてください。私が学生だった頃、勝ち組と負け組という言葉がありました。勝ち組になるために勉強しなさい、努力しなさい。そういう風潮があったと思います。
1998~2011年、日本における自殺者数は3万人を超えていました。これは戦争における死者に匹敵する数です。一見平和に見える社会が、どこかおかしい。だから、自分を大切にしてほしい。勝ち負けよりも、まずは生き延びてほしい。努力よりも工夫やアイディアで楽しくいきましょう。
インタビューを終えて
この記事は県立藤沢清流高校の3年生のりんさん、ゆのさん、そらさん、かなうさんがインタビューをおこない、作成しました!
今回のインタビューで、これから看護師になるために専門学校や大学に行こうとしている人が増えたり、将来の仕事を悩んでいる人が将来の選択肢として看護師を選んでくれるようになったり、「看護師」という選択肢が増える、社会のためになるような記事にできたらと思いました。
またインタビューをして、自分が知らなかったことや大切なことをたくさん知れました。すごく楽しくて、ためになる時間でした。
(3年 りんさん)
お話を聞いている中で、とっても苦労したんだろうなと思ったし、看護師はとくにつらいことがたくさんあるだろうに、それを乗り越えるための方法だったり、貴重なお話をたくさん聞けて良かったです。
(3年 ゆのさん)
看護師は、先生の補助やリハビリのサポートなどをおこなっていることを知り、知識など大変な面が多いと思いましたが、とてもやりがいのある仕事だなとインタビューをしていて感じました。
私が印象に残った質問は、「看護師になってからやっておいた方がいいこと」「高校生や若い世代に伝えたいこと」に対する答えで、【雑談・相談すること】【その相手を見つけることが大切だ】ということが印象に残りました。これは看護師に限ることではないと言っていたので、自分自身にも当てはめることができました。また、【無理して頑張らない、自分を一番に大切にすること】も教えてもらってありがたかったです。
(3年 そらさん)
富永さんの話の中で、私がとくに印象に残ったのが「雑相(ざっそう)」という言葉です。雑談と相談を省略した言葉なのですが、富永さんは雑談や相談のできる環境、相手をつくるといいといった意味で言っていました。
これができることで一体何になるのか、それは、一人で抱え込まなくていい状態をつくることができます。一人で抱え込んだところで、問題は解決しませんし、精神的にも疲れていきます。仕事をする上でも、家庭の中でも、ただ生きていくだけでも、一人で抱え込まず、周りの人に話して、気楽に生きていく。そういったことが大切だと言っているように私は感じました。
(3年 かなうさん)






