コラム

ワカモノ×地域が生み出す、まちの新しい息づかい――プログラム事務局の視点から[寄稿記事:佐久間恭子さん]

このプログラムを立ち上げたのは、地域とワカモノ、そして市民活動団体が“実践を通してつながる”場をつくりたい──そんな思いからでした。


高校生や大学生といったワカモノが、地域の中へ「関わる人」として足を踏み入れ、自分の関心を生かしながら活動していく姿。その一歩一歩に、これからのまちを形づくる可能性を感じています。

ワカモノが地域のNPOや市民活動団体で過ごす時間は、単なる社会経験ではありません。現場の人と向き合い、手を動かし、課題に触れていく中で、“地域の生きた声”に出会います。

「こんな人がこのまちにいたんだ」「この場所に、こんな想いが込められていたんだ」──そんな気づきが積み重なり、ワカモノ自身の価値観が少しずつ深まっていく。

それは、自分の足で地域に立ち、選び、関わるという、まなびのプロセスそのものです。


一方、ワカモノを受け入れる団体にとっても、その存在は良い刺激になっています。

新鮮な視点や問いかけが、活動を見つめ直すきっかけになったり、新しいチャレンジにつながったり。互いに関わるほど、地域の中にまだまだ掘り起こされていない“余白”があることにも気づかされます。

ワカモノ同士の交流から生まれた企画、団体との協働から始まった新しい動き──想像していなかった変化が次々と芽を出しています。最近では、団体側の意識も「迎え入れる」から「共につくる」へと少しずつ変わりつつあります。世代を超えて対話し、学び合う空気が地域全体に広がってきているのを感じています。


私たちが思い描いているのは、ワカモノが自らの選択で動き、自分のペースで関われる、懐の深い地域です。

“おかえり”“ただいま”が自然に交わせるような関係性があり、地域への関わりが義務ではなく、ゆっくりとした愛着として根づいていく。

ワカモノにとっての「第二の故郷」と呼べるような場所になれたら、と願っています。


そして何よりも大切にしたいのは、誰にとっても心理的安全性が守られ、ちょうどよい距離感で関われること。「いてもいい」「離れてもまた戻ってこられる」という余白のある場が、地域の持続性を支えていくのだと思います。

このプログラムを続ける中で、ワカモノが地域を知り、地域がワカモノと出会い、互いに育ち合う循環が少しずつ生まれ始めました。

その重ねた一歩一歩が、これからのまちの姿を静かに形づくっていくのだと感じています。

地域でつながるワカモノ×NPOインターンシッププログラム事務局 佐久間恭子


「地域でつながるワカモノ×NPOインターンシッププログラム」

高校生~大学院生までのワカモノが地域のNPO団体で約半年間、インターン活動を行うプログラムです。「自ら考え、学び、選ぶことができる力をつけた人材が育つこと」を目的に2014年度より実施しています。次世代を担う人材の育成を行うとともに、NPO団体のマネジメント能力の向上を目指しています。これまで延べ135名のワカモノ、109団体が参加。(https://f-npocafe.or.jp/303

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