コラム

【活動報告】横浜瀬谷高校、共生社会プロジェクト始動(講師)

神奈川県立横浜瀬谷高校との共生社会プロジェクトが始まりました。

第1回目の11月27日(月)は、共生社会を考えるうえで大切な視点をお伝えしました。

横浜瀬谷高校とのコラボレーション

横浜瀬谷高校の2年生は「総合的な探究の時間」のなかで16プロジェクトに分かれ、探究学習を進めています。共生社会プロジェクトには14名の生徒が参加し、多くの人が暮らしやすい地域を目指して、共生社会について学んでいます。

障がいのアナは、そのプロジェクトの一部をお手伝いしています。生徒たちに新しい気づきと考える力を養ってもらえるよう、楽しい授業をつくっていきたいと考えています

授業の内容

今回は、スライドを用いて、共生社会を考えるうえで大切な視点をいくつか紹介しました

このスライドは、授業で使用したものの一部です。大切なポイントとして「障がいは社会のなかにある」「さまざまな視点のバリアが存在する」「対話をして工夫する」を伝えました

感じたこと・気づいたこと

生徒たちは、このような気づきを感想として寄せてくれました。感想の一部を紹介します。

障がいは社会や環境をが生み出しているものだという考えを聞いて、私も心がけることで、何か少しでも障がいのある方が困ることを減らすことができるのではないかと思いました。

今までは手助けをしなきゃという使命感に追われていましたが、その考えが相手にとっては壁を作っているように感じてしまうこともあると知り、自分の考えを見直すきっかけになりました。

障がいがある人たちが生きやすい世の中にするためには、私たちが関心をもって考えることが必要だし、自分が思っていたよりも難しい問題なんだなと感じた。

障がいのある方との暮らし方や接し方など、自分が今まであまりしてこなかったようなことを教えていただき、とてもためになる話でした。

自分では気づかない場面で困る人がいることが分かり、よりバリアフリーな視点で、私たちを取り巻く環境を考えるきっかけになった。また、多様な人に応じて、様々な代案や、新しい切り口で考えることが必要だと感じられた。

今後に活かしていきたいこと

生徒たちは、このような想いを寄せてくれました。感想の一部を紹介します。

どんな場面でどのような障がい者の方が困ってしまうのか、例をたくさん教えてもらったので、もしそのような場面があったら手助けしていきたいと思いました。

少し気にするだけで社会の見え方は大きく変わるんだと知り、日頃から周囲に気を配るようにしていきたいです。

共生社会を作り上げることは思っている以上に難しいため、より柔軟に考えていこうと思う。

今後の活動の中で障がいのある方と触れ合う機会があるため、今回の授業を通し学んだことを活かしていきたいです。

自分の周りで、できるだけ多くの人が過ごしやすい環境を作るためにはどうすれば良いか、今回得たバリアフリーな視点を活用して考えていきたいと思った。

授業を終えて

生徒たちの感想を見ながら、多くの「気づき」を得てくれていることを嬉しく思います。これから始まる多くの体験を通して、自分なりの考えや形が生まれていってくれたらいいなと願っています。

今回の授業のなかでは、状態の異なるシチュエーションを想定して、一緒にできる多くの工夫を発表してもらいました。工夫も1種類ではなく、複数あること。そして、正解や名案があるのではなく、案を重ねて一緒に良案をつくっていくこと。そのような内容を伝えました。

この話をするたびに、私自身も原点回帰。「こういう社会は多くの人が生きやすいのでは」と、つい私自身も目指す姿を描いてしまいますが、案を重ねて一緒に良案をつくっていく。その姿は変化していくことを大切にしたいと思います。

WRITER

小川 優

大学で看護学を学び、卒業後は藤沢市立白浜養護学校の保健室に勤務する。障がいとは社会の中にあるのでは…と感じ、もっと現場の声や生きる命の価値を伝えたいとアナウンサーへ転身。地元のコミュニティFMをはじめ、情報を発信する専門家として活動する。

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