コラム

駆け抜けて、また違う春を迎える

人は変わるもの。年月とともに変わるもの、その瞬間で変わるもの。そのすべてを愛おしく思う。どのような春を迎えたいですか?

わたしが卒業したいもの

私は、いつも走っていないと落ち着かない。毎日に予定を詰め込み、楽しいことを追い求めることが好きだ。自分らしく生きられることは幸せなことであり、ときに呪縛のように思う。

自分らしさから卒業できたとき、世界はもっと広がるだろう。

自分らしさ

人は誰でも、「自分らしさ」に救われ、自分らしくあり続けなくてはいけない不安の中にいる。誰からも強いられていないのに、私であることを守り続けなくてはいけないような気がするのだ。

自分らしさから離れられたとき、人は楽になるだろう。自分らしくない「わたし」でも安心することができれば、もっと毎日が生きやすくなると思う。

私たちの価値

「自分らしさ」から離れても、大丈夫。春を迎えて仕事に躓いても、あなたらしくないねと言われても、あなたの価値はそこではない。自分らしくいられなくても、あなたの価値はそこではない。

笑顔で一日を過ごし、幸せに明日を迎えることだけが正解ではない。朝を迎え、夜を迎える。ただそれだけで、私たちには価値がある。

WRITER

小川 優

大学で看護学を学び、卒業後は藤沢市立白浜養護学校の保健室に勤務する。障がいとは社会の中にあるのでは…と感じ、もっと現場の声や生きる命の価値を伝えたいとアナウンサーへ転身。地元のコミュニティFMをはじめ、情報を発信する専門家として活動する。

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