コラム

社会が揺れると、心も揺れる「心が落ち着かない」

7月に入り、社会に飛び交うニュースは、私たちの心を何とも不安にさせた。社会が揺れると、心も揺れる。それはとても自然なこと。

「心が落ち着かない」は悪いこと?

心は穏やかな状態が好まれ、落ち着かないと、「早く落ち着くといいね」と声をかけられたり、かけたりしてしまう。心が落ち着かないことは、悪いことなのだろうか。

そもそも、人の心は揺れるものだ。日々の小さな出来事、大きな出来事に揺さぶられ、常に波うっているものだと思う。社会が揺れれば、私たちの心も揺れる。それは特別なことではなく、至って自然なこと。心が落ち着かないことは悪ではないし、その自然な反応を大事にしていきたい。

つらさはどこから?

揺れるのは自然なこと。しかし、それが「つらい」ときと、そうでないときがある。なぜ、私たちは「心が落ち着かない」と、不安になったり、つらくなったりするのだろうか。

心の反応がいつもと違うと、早く元に戻さなくては…と、つらくなる。自分が不完全のように思えるからだ。でも、焦らなくて大丈夫。揺れを認めること、よしとすることで、「心は穏やかであるべき」という呪縛から解放される。無理して揺れを止めると、ポキッと折れてしまうかも知れない。揺れていて大丈夫。

自分で、自分を受け止める

もし助けてくれる人がいるのなら、それほど嬉しいことはないだろう。だけど、不思議なくらい、簡単に助けられないものである。自分でも抜け出す方法が分からないとき、負のループの中に入り始める。助けてもらえないことに淋しくなり、ひとりのような気がしてしまうのだ。

人はみんなひとりである。自分を悲しませるのも、不安にさせるのも、自分自身だ。私が私を受け止める、私が私を大事にする。身体が感じる小さな変化に、目を向けてみよう。悲しみの尺度も、不安の尺度も、幸せの尺度も、自分がつくっているもの。焦らず、自分の落ち着かない心も、愛しく思うことから始めたい。

WRITER

小川 優

大学で看護学を学び、卒業後は藤沢市立白浜養護学校の保健室に勤務する。障がいとは社会の中にあるのでは…と感じ、もっと現場の声や生きる命の価値を伝えたいとアナウンサーへ転身。地元のコミュニティFMをはじめ、情報を発信する専門家として活動する。

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