コラム

「伝える」が好きでたまらない

「伝える」は奥深くて、豊かだ。
そして、たまらなく難しくて、面白い。

「伝える」という刺激

1日の中で、私たちは多くの刺激に触れている。言葉や表情、音や光、私たちが感じるすべては、刺激であり、情報である。そして「伝える」という行為も、もちろん刺激である。人は刺激に触れると、何かしらの変化が起きる。このコラムを読んでくださる皆さんは、今日どのような「刺激」と出会っただろうか。

多くの刺激は、心に留まることなく、流れてしまうものである。しかし、ひょんなところで、大事な刺激に出会うこともある。AnaLetterは、そんな刺激になれたら嬉しい。

心に届く「刺激」

人それぞれ、心に届く刺激は異なるだろう。初めての出来事が刺激になることもあれば、共感や確認が刺激になることもある。そして、刺激を受け止めるタイミングも大切だ。忙しない日々では、心に隙間がないこともある。心に届くかどうかは、いろいろな重なりから生まれてくるのだろう。

消費されないメディアをつくりたい。読者の方が出会いたいときに出会え、自分の考えを否定されることなく、一つの「刺激」として読める、柔らかいメディアをつくりたい。それが「Ana Letter」の伝え方だ。

答えではなく、きっかけを

美しい言葉も、美しい答えも、世の中に溢れている。私たちは「ともに生きる」という、いわゆる正解を先に知っている。それでも、一緒に生きるのは難しい。難しいことを含めて、私たちはどこまで向き合えるだろうか。

いろいろな「刺激」を、自分の心で素直に感じとり、自分の心の反応を楽しんでもらえたら嬉しい。その先に、自分の価値観が広がる瞬間があるのだと思う。刺激には答えはない。答えではなく、きっかけを。価値観の広がりは、心のスペースが広くなり、もっと呼吸しやすく、もっと楽に生きられる方法だと信じている。

WRITER

小川 優

大学で看護学を学び、卒業後は藤沢市立白浜養護学校の保健室に勤務する。障がいとは社会の中にあるのでは…と感じ、もっと現場の声や生きる命の価値を伝えたいとアナウンサーへ転身。地元のコミュニティFMをはじめ、情報を発信する専門家として活動する。

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