ニコズキッチンさんを取材して― 働く人の笑顔から感じた、あたたかい場所 【アナレポ#9】

藤沢市内のアナをあける活動を取材する『アナレポ』
9月19日(金)大鋸にあるニコズキッチンへ取材に行きました。お店に入ると、おしゃれな雰囲気とやさしい空気が伝わってきて、居心地の良さを感じました。
ニコズキッチンに取材に行こうと思ったきっかけは、障がいのある人が働いている場所を実際に見てみたいと思ったからです。実際に取材をしてみて、一生懸命仕事と向き合う姿を見て、私も頑張っていきたいと思いました。
(取材:小島 若菜・高校2年)

はじめてのニコズキッチン
ニコズキッチンは、就労継続支援B型事業の施設で、さまざまな障がいのある方たちが働いている場所です。藤沢駅から徒歩10分くらいで、月曜日から金曜日の11時〜14時までさまざまな活動を行っています。
ニコズキッチンでは定食を提供しており、藤沢市役所ではお弁当の販売も実施しています。本庁舎は金曜日、分庁舎は火曜日で、どちらも11時から販売開始、売り切れ次第終了です。
取材当日は金曜日だったので、午前は市役所でお弁当販売をしている皆さんと一緒にお手伝い、午後はニコズキッチンで軽作業を見学しました。軽作業では、ボールづくりやCDの袋づめ、時計のパーツ組みなど、それぞれが得意な作業に取り組んでいました。なかには、車いすで働いている人もいました。

小木曽さんへの取材
代表の小木曽まこさんにお話を伺いました。小木曽さんは「私の子どもは知的と身体の障がいを持っていて、車いすで生活しています。養護学校の高等部のとき、カフェの実習に行って『私もカフェで働きたい』と言っていたのですが、実習先から『車いすでは難しい』と言われました。それなら、自分でつくろうと思って立ち上げたのがニコズキッチンなんです」と話してくれました。その話を聞いて、私は本当にすごいと思いました。
お店の名前の由来について聞くと、「“ニコ”というのは“笑顔”という意味。みんなが笑顔になれる場所になったらいいなと思って」と、にこやかに教えてくれました。
取材を通して、障がいのある方が働くことの素晴らしさを感じました。小木曽さんは「障がいのある人は年金があって生活はできるけれど、自分で働いて、お給料をもらえるのはすごく嬉しいこと。そのお金で好きなものを買う目標もできるし、自分が社会や誰かの役に立っているとも思える。それって本当に大事なこと。いつもは助けられる立場が多いけれど、働いているときは誰かのためになれるというのは、とても幸せなだと思う」と語ってくれました。

働いている方への取材
パソコンでメニュー表をつくっているメンバーの方にお話を聞くと、「ニコズキッチンは自分がやりたい仕事ができる楽しい場所」と、笑顔で話してくれました。
ほかのメンバーの方々にも話を聞くと、「ニコズキッチンは楽しい」「販売などいろいろな活動をしていて、全部楽しい」「フェルトボールづくりとお米とぎが楽しい」と、みんな笑顔で教えてくれました。
さらに、みんなを支えている職員の方にもお話を伺うと、「みんなと接するのが楽しい」と、同じように笑顔で話していました。
取材を通して、働く人も支える人も、みんなが笑顔で「楽しい」と言っていたのが印象的でした。ニコズキッチンは、笑顔がつながっていく本当に素敵な場所だと感じました。

仕事を楽しむ力
ニコズキッチンを取材して、とても温かく、みんなが笑顔で楽しそうに働いている素敵な場所だと感じました。
働いている方たちの姿を見ているうちに、私の弟のことを思い出しました。弟はダウン症で、まだ小学生ですが、「こんなふうに将来働けるんだ」と思うと嬉しい気持ちになりました。
一生懸命に作業している姿や、笑顔で話す様子を見て、仕事を楽しむことの大切さを教えてもらいました。将来、自分が関わる仕事のなかでも、笑顔を大切にできるようになりたいです。
この記事を読んで、ニコズキッチンのあたたかさや、働く人たちの笑顔を知ってもらえたら嬉しいです。
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