「ここに来て、良かった」確かな安心感が得られる、ネウボラでの育児相談【アナレポ#4】

藤沢市内のアナをあける活動を取材する『アナレポ』
藤沢本町駅のすぐ近くにある伊勢山市民の家(藤沢市藤沢4-5-3)では、月に1度「育児発達支援室ここん湘南支部ネウボラ」が開催されています。6月22日(日)、真夏のような暑さを感じながら、会場に向かいました。専門職に「子どもの発達や子育ての悩みを相談できる場」と聞き、もしかしたら会場は深刻な雰囲気かもしれない…と想像をしましたが、入り口に近づくと、可愛らしい赤ちゃんの声と大人たちの明るい笑い声が聞こえてきました。
元気な「いらっしゃい〜」という声かけに始まり、部屋のなかでは、赤ちゃんを囲み、楽しそうに会話をするお母さんたちとスタッフの方々の姿がありました。そこは、まるで小さなひろば。相談という重々しさもなければ、専門職という堅苦しさもなく、親戚のお姉ちゃんに話を聞いてもらっているような和やかな空間でした。
(取材:小川 優)

専門職と直接つながる相談の場
この日の「育児発達支援室ここん湘南支部ネウボラ」には5組の親子が参加しました。藤沢市だけでなく、都内から来たご家族の姿もありました。「2日前にInstagramで【ネウボラ】を知って、どうしても行きたいと夫にお願いしたんです」と語る、お母さん。ハイハイのことを相談したく専門職と話せる機会を求めて訪れたといいます。
「本当に来てよかった。子どもの発達のことを聞きたくても、専門職に聞ける機会はないし、ここに来て、初めて自分の子に合う方法を知ることができた。家でできることも教えてもらえてホッとしている」と笑顔を見せていました。ネウボラの強みは、「専門職に直接相談できること」。ネットやSNSでは得られない具体的なアドバイスを受けることができます。

一人ひとりに合った寄り添い型の支援
ネウボラでの支援は、画一的なアドバイスではなく、「目の前の子どもとその家族」に寄り添ったものでした。「6ヶ月なら○○」「寝返りができないなら○○」といった一般論ではなく、個々の発達や家での様子、保護者の思いを聞き取りながら、日常でできる工夫や関わり方を一緒に考えていきます。
子どもの発達支援を専門とする多職種がこの場に集まることで、ご家庭に合わせたオーダーメイドで細やかな支援を可能にしています。取材当日も、子どもの発達支援に関わってきた作業療法士、理学療法士、保育士がお互いの専門性を活かしながら連携をし、親子にとって最適なアドバイスが届く空間をつくりあげていました。

笑顔が溢れるボジティブな空間
会場を訪れて驚いたのは、「相談の場」でありながら、全体に明るい笑い声が満ちていたことでした。ネウボラでは「できていないこと」ではなく、「できていること」に目を向け、親子に前向きな気づきを届けることを大切にしています。「正論をふりかざさない」「過去を後悔させない」「未来を明るく照らす」——この3つの理念のもと、各支部が共通の姿勢で活動しているそうです。
不安そうに、日頃の子どもの様子を映したビデオをスタッフに見せるお母さんも、スタッフと会話をすることで、安堵の表情へと変わっていきました。相談=しんどい、というイメージをくつがえすような、軽やかで、でも確かな安心感のある空間でした。

笑顔と自信が増える場所
「ここに来て、元気とパワーをもらいました」、ネウボラのように気軽に話せて、専門職の視点でスッキリと整理できる場所があることで、「また明日から頑張ろうと思える」と語る参加者の皆さん。スタッフの方々が良いところを見つけてくれるので、「これでいいんだ」という育児に対する自信をもらうこともできます。知識だけでなく、日々の子育てを認めてもらえるような、まさに心の充電スポット。
「育児発達支援室ここん湘南支部ネウボラ」は、毎月1回、伊勢山市民の家で無料開催しています。困っていることを困っているタイミングで相談できる【ネウボラ】。子どもの発達や気になることを専門職に相談したい方、何となく育児に不安がある方、自分に自信が持てない方、詳しい情報を知りたい方は、Instagram(@shonan_cocon_neuvola)で、ぜひご検索を!
