インタビュー

亀井野で障がいのある人とない人が交流するワークショップ&カフェタイム【アナレポ#1】

藤沢市内のアナをあける活動を取材する『アナレポ』

今回は、亀井野にある喫茶店「カフェノビシロ」で開催された「素敵な出逢い!ワークショップ&交流カフェタイム」を取材しました。

2025年5月25日(日)、NPO法人ドリームエナジープロジェクトが主催し、参加された地域の方はドリームエナジープロジェクト(以下、ドリプロ)のメンバーと一緒にワークショップをし、美味しいコーヒーを飲みながら、楽しくおしゃべりができる催しです。今回が初開催であり、今後も不定期に開催する予定だそうです。

(取材:小川 優)

少しのきっかけで花ひらく

ドリプロのメンバーは、ダウン症や自閉症など、知的障がいや発達障がいのある若者たちです。日頃は、ドリプロスクールで「楽しくがんばる」をモットーに個性が伸びる活動をしています。また、演劇や音楽の公演など、さまざまな舞台活動があるのも特徴です。

今回は、初めての交流イベント。障がいのある人もない人も、どちらも少し緊張をしながら自己紹介が始まりました。ドリプロメンバーの好きなことや得意なことが書かれた冊子が「少しのきっかけ」になり、会話が広がっていきました。

笑い声が溢れる店内

4人席のテーブルには、ドリプロメンバーと一般の参加者が交互に座り、自然と会話がスタート。質問をしたり、詳しく聞いたり、少しずつお互いのことを知っていきます。堅苦しい「障がい理解」では全くなく、新しい友人と出会え、笑顔が溢れる空間でした。

少し聞き取りにくくて分からなかった言葉も、だんだんと聞きとれるようになり、理解ができるように。会話のリズムや表情、さまざまな表現をつかいながら、時間いっぱいまでワークショップや会話を楽しんでいました。

初めの一歩

社会のなかで、障がいのある人と出会う機会や障がいのある人と交流をする機会はどれくらいあるでしょうか。地域で見かけたとしても、「交流をする」まで至らない人が多いのではないかと思います。

交流の経験がないと、日頃のキャッチボールとは少し違うコミュニケーションにどぎまぎしたり、失敗することが怖く、関わること自体をやめてしまうことがあります。今回のドリプロが実施した交流イベントは、地域のなかで障がいのある人と自然に関わるための「初めの一歩」にふさわしい企画だと感じました。

関わることで生まれる

参加した方々は「こんなに多くの障がいのある人と話すのは初めてだったが、ただただ楽しかった」「障がいがあってもなくても、何も変わらないと感じた」「緊張をしたが、面白くて貴重な機会だった」など、笑顔で感想を口にしていました。

主催の内海智子さんが話された「直に触れ合うことで、社会のなかでのつながりを広げていけたら」という言葉通り、「直接、関わる」という機会がもたらす影響はとても大きなものだと感じました。今日の出会いが明日の行動を変えていく…楽しさとともに、素敵なきっかけをもらえるイベントでした。

知的障がいや発達障がいのある人との接し方がわからない…、そんな思いを持たれたことがあるかもしれません。でも、実際、直に触れ合ってみて、「普通でいいんだ」と思っていただければ嬉しいです。障がいのあるメンバーたちと直接会話したり、その取り組む姿勢やユニークな感性を間近に感じていただくことで、意外な面を発見していただけるかもしれません。もしかしたら、話しかけてから答えが返ってくるのに時間がかかったり、別なことを答えたりするかもしれません。それも含めて楽しく、交流していただけたらありがたいです。(ドリプロ代表 内海智子さんの挨拶から一部抜粋)

イベント終了後の皆さん(提供写真)

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WRITER

小川 優

大学で看護学を学び、卒業後は藤沢市立白浜養護学校の保健室に勤務する。障がいとは社会の中にあるのでは…と感じ、もっと現場の声や生きる命の価値を伝えたいとアナウンサーへ転身。地元のコミュニティFMをはじめ、情報を発信する専門家として活動する。

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